2025
04
05
2010
08
19
縁があったらまたあおな。
NHKの大河ドラマ「竜馬伝」で 画面の中を動き回る よれよれの着物を着た人たちを見て 子供のころを思い出しました。
子供だったころ
住まいは京都と奈良の中間点 国道24号線沿いに有りました。
昔は広い竹薮だった土地に ある時北海道からおじいさんがやってきて 竹薮の竹を切り、根を掘り起こし整地し 家族を呼んでドライブインをはじめました。
京都から奈良へ 奈良から京都へ移動する観光客で1960年のころには大いに繁盛して 観光バスも沢山休憩していきました。
駐車場の隅の囲いの中に、大きくて黒い一匹のシェパードが飼われていて、犬が好きだった私はよく犬を見に行きドライブインで遊んでいました。
いつからかバスが止まると日に焼けた黒い顔で ヨレヨレの砂だらけ ぼろぼろの着物を着た人たちがゾロゾロ降りてくるようになりました。
竜馬伝で見るよりもっとぼろぼろの着物を着た人たちが、大きな犬を見つけやってきます。小学生だった私はびっくりして 口をぽかんと開け 思考停止状態で立ち尽くしていました。
犬舎の前で ちょっとおしゃべりしたら 出発の時間になり、またぞろバスに乗って出て行きますが 分かれるときに誰もが同じ事を言うのです。
「縁があったらまたあおな」
どの人も この人も 口々に
「縁があったらまたあおな」
「縁があったらまたあおな」
「縁があったらまたあおな」
そういってバスに乗り込んでいくのです。
見送る私は
「何のこっちゃ」
と 思いながら わけが判りませんでした。
映画エキストラという仕事をしている人たちだと親は教えてくれましたが、その後も彼らは何度もやってきて 私に同じ事を言って帰っていきました。
「縁があったらまたあおな」
きっと映画の中の決め台詞
正義の味方である主演男優が きざっぽく別れ際に言うのでしょう
「縁があったらまたあおな」
映画の中なら京都弁じゃなくて
「縁があったらまたあおうぜ」 とかナントカ
きゃー いかすわ~
ふっふっふっ
かっこいいと言うのを当時はいかすと言っていたでしょう?
そのかっこいい決め台詞のシーンを一回見たいものだとずーっと思い続けているが 未だに出会わない。
縁がないって事なんだな。。。
2010/08/19 (Thu.) Trackback() Comment(0) !
Comments
Trackback
Trackback for this entry: